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私は学生の頃、キング牧師の次の名言を見て、自転車の旅に出た事がありました。

 
人の真価がわかるのは、喜びに包まれている瞬間ではなく、試練や論争に立ち向かう時に示す態度である。

 
私は何故か自転車で旅をする事が、試練になると勘違いしていました。

 
名古屋から薄暗くなる頃までに、米原という土地で力尽きて宿を探しましたが見つかりませんでした。

 

インターネットや携帯電話のない時代で、旅行本すら用意していなかった私は途方に暮れて、引き返すべきかと迷いました。けれど、ともかく足を動かし前に進みました。

 

ふと見ると、所謂ラブホテルがありました。私は1度も入った経験がなかったので躊躇しました。

 

しかし体力が限界でした。自転車を駐車場に停めて階段を上ると、駐車場のシャッターが閉まり、逃げ場がない気持ちになりました。

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上には窓口があり、そこでまず1万円をデポジットで渡すように言われました。

 

ホテルのルールを知らない私は、断ると怖い男が出て来て危険な目にあうのではないかと恐れ、1万円を渡しました。

 

けれど渡した後で、ふと頭にキング牧師の顔と先の名言が思い浮かび、人の真価がわかるのは、まさに今この瞬間ではないかと閃いたのです。

 

何としても、絶対このホテルを出ようと思いました。そこで、おばさんにお金を返すように言うと、しばらく待つように言われました。

 

それからどれだけの時間がたったでしょう。私にはかなり長い時間に感じられましたが、その後シャッターが開く音が階下でして、お金は無事戻って来ました。

 
体力は尽きていたはずですが、その場を乗り切れた事で、私はキング牧師の名言で言うところの真価が試され、何とかなったと言う気持ちで、ただただ前に進みました。

 

勘違いがあろうと、名言は名言として信じれば、力があるのかもしれない、と思うのです。

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